モルタル外壁における塗装の必要性

モルタル外壁の塗膜表面に出てくる小さな穴を「ピンホール」と言います。
ローラーでの手塗り塗装の場合にはないのですが、専用の器具で塗料を吹付ける塗装を行った際に、塗膜の中に空気が入り込んでしまい、乾燥していく過程で空気が抜けていく際に出来る穴のことです。

このピンホールがたくさんある状態が見受けられる場合には、穴から雨水などが入り込む可能性がありますので、一度相談をしてみると良いでしょう。

壁を少し手でこすってると、白いチョークの粉のようなものが手につきます。これを「チョーキング」と言います。

この白い粉は塗料の成分が浮き出てきたもので、紫外線や風雨にさらされている外壁の塗膜が劣化していることが原因です。
この状態になったタイミングが塗装の検討を始める時期です。このまま放っておくと、次の劣化現象であるクラックやカビ・コケなどが生えてくる現象が起こり、修繕費用も増えてしまう可能性があります。

ひび割れ（クラック）を見つけたら要注意です。
なぜかというと、表面はそんなにひどそうに見えなくても、実は壁内部で広いひび割れになっている可能性があるからです。
クラックは曲者です。隙間から雨水が浸入し壁内部から腐食がはじまり、「気づいたころには・・・」という状態になってしまう場合もあるのです。見つけたらすぐに専門家へ相談をしましょう。

ひび割れにはいくつか種類がありますので、参考にしてみて下さい。

【ヘアクラック】

細い髪の毛のようなひび割れです。
パッと見ただけではわかりませんが、よーく見ると細かい無数のひび割れが見えます。
これくらいなら大丈夫ではなく、これでも十分危険度が高いんです。

【乾燥クラック】

湿式工法でつくられているモルタルは、乾燥の時に水分が蒸発するのですが、その際に収縮がおこりできるひび割れです。
特徴としては、割れ目の幅が狭い事です。

【構造クラック】

主に経年劣化から起こるひび割れですが、近辺を車がよく通る場合はその振動、または地震などの大きな揺れによっておこるひび割れです。
築年数がだいたい10年を迎えるころにはひび割れはすべて表にでてくると言われていますので、ご自宅の築年数を確認して10年たっている場合には、一度ご自宅のチェックをしてみましょう。

北側など太陽光があたらない日陰の壁に発生します。
見た目にも黒ずんできますので、すぐにわかりますね。ここまで来ると塗膜だけでなく建材自体を痛めてしまう原因になりかねませんので、早急に対処をしましょう。
また、カビなどは人体に害を及ぼす可能性もありますのでしっかり洗浄しひどい場合には、カビの発生を抑える機能がついた塗料で塗装をしても良いかもしれませんね。

※「リシン」と言われる表面がざらざらしている壁にカビがつきやすいようです。

緊急度MAXの状態です！早急に専門家に相談をしましょう。
この状態は、塗装だけでは補修しきれない場合も多く、はがれている部分の古い塗料をはがしてから塗装するなど下地処理にも手間がかかります。

塗料の剥がれが塗装リフォーム後、数年でおきた場合には施工上のミスが原因であることも多いです。
もし10年前後で起きている場合には、経年劣化によるものでしょう。